稽古場の今、これから |
稽古場の今、これから 変わらず 変わっていく |
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南青山七丁目 |花長〈花室〉。一木一草一花の〈いのちの美〉と向き合う「十人十色 なげいれ花十二ヶ月 |教場」が此処にあります。〈いける、そして育てる〉の花育を伝え二十年余、教場では『庭の花、ベランダの花、路傍の草、心に留まった草/木/花をわずかでいいのでお持ちください』と長年お声かけをしてきました。今では全員の方が時節の花をお持ちになるようになり、稽古場は四季の香に満ちて、土壁に囲まれた〈花室〉には心入れの鋏の音が響いています。 皆さん、花養いも自然と身につけていかれます。水揚げの仕方、花運びの痛めない工夫・諸注意などなど、花への各人の心尽くしを感じます。稽古で使った鉢物はその後ご自宅で手を掛け育て、枝ものも挿し木を試み年数をかけて『根が付き育ちました』と笑顔。暮らしに花育も息づき、それぞれにできる花好きの途を進んでいらっしゃいます。 花に教わり、花に導かれていくなげいれ花の習い。「十人十色 なげいれ花十二ヶ月」教場は、一人一人の「ハナ」への心の発芽を望んでいる稽古場です。 |
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林田英子 |