Album 39 林田英子教室  十人十色 なげいれ花十二ヶ月 2019/11


霜月 — 「家菊」 と 「野菊」


異なるクラスの3名の方の籠の花、3点。花材については、上の写真(左・右)の野菊 :紅花薩摩野菊・竜脳菊・泡黄金菊 / 家菊 :嵯峨菊は自庭で育てられたものをお持ちになったものです。
菊は花が終わった後すべて掘り返して、株(根)を整理するそうです。 山野草を精魂傾けて育て愉しんでおられる方ですが、この時期は美しい様々な菊をお持ちになります。


  



[ 家菊 ]
のこと (観賞用の和菊)

なげいれは、8月後半,9,10,11月前半とずっと様々な野菊を使い続けます。
そうして11月に入ると、
家菊が花長さんの店内に多種並びます。
奔放な線になって咲き乱れる
家菊(小菊)はなかなかに魅力的です。
ただ、その奔放な線の<曲
キョク|まがり>を生かしいけようと思うと
なかなかに留まりづらく、サッとなげいれる手法に加えて
少し手わざ・花留めの工夫が必要となります。

また
家菊(中菊・大菊)になると、頭花も大きく茎も太く線も硬いので
<詩情ある花>の選択肢から外れます。ただ今年は台風の影響で
なげいれ向き(自然に自生する草木花)」の選択肢が少ない状況もあり
姿が健丈過ぎないほっそりめの
(中菊・肥後菊擬)だったら…と
各自の花材として今年は使ってみました。

しみじみとした郷愁を抱かせる<素肌美人の野菊>に対して
家菊は観賞用だけに<化粧美人>、
華やぐ花になります。
それぞれの違いが見て取れます。

「家菊」と「野菊」
「場/用向き」
を間違わないことが大事です。


 ← 家菊 :肥後菊擬き・小楢
[ 野菊 ] ↑
 ↑ 浜菊 / 鬼灯
浜菊は海岸沿いに生える野菊ですが
頭花も大きく、葉も肉厚です。
竜脳菊 ↑







←時代 大瓢

「野菊」  11月前後に用いる主な野菊-竜脳菊・野紺菊・泡黄金菊・磯菊・浜菊
左 (竜脳菊) 稽古でお渡ししたボット鉢を地植えにして、ここまでに育てられたものです。
      見事な竜脳菊でしたのでその空気感を大切に、色ある菊は混ぜずに白一色としました。



(泡黄金菊・豆柿・紫式部・山の芋)
時代 古瀬戸破れ瓶子 →
      


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