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「受け継がれゆく庭」

写真はすべて受講生撮影です


自然からの便り



2023/10/14
S.rumiさん、お庭の四季 ③
受け継がれゆく庭


紀伊上臈杜鵑草が咲く庭
7月にご紹介したSさんの自庭。9/29のお稽古日に「上臈杜鵑草が今年は咲かず…」と。
そして、10/14「咲きました!!」のお便りが届きました。

   
白花杜鵑草










2023/7/23
S.rumiさん、お庭の四季 ②
受け継がれゆく庭
ご自邸の裏山の夏の様子、S.rumiさんからお便り頂きました。此処は、草木花も幸せに暮らせる「楽園」ですね。(林田)



白桔梗


秋丁子


秋海棠
  圧巻! 紀伊上臈杜鵑草
「キイジョウロウホトトギスも群生して来月あたりは花が咲きそうです」 (S.rumiさん)

↑ 
昨年Sさんが初めてお持ちになったときの「花」です。
高麗土器瓶子に 一種生け:

別な稽古日― 笹と合せて掛け花に










2022/4/28
S.rumiさん、お庭の四季 ①
受け継がれゆく庭

「庭には梅花カラ松やイカリソウの花が咲き誇っています。とても可愛らしいです。」

 
常盤露草

「庭の塀の瓦に常盤露草が生い茂っています」



S.rumiさん
先月のお稽古にワサビの草花をお持ちになりました。
←その時のワサビの花です。
「庭内に山の水が流れ来ている処があり、頂いたワサビを其処に放ってみたら花が咲いたので持ってきました」
えっ?!お庭に山からの清水?! と稽古場で話が進み、その時初めてお住まいの庭
=裏山との話を伺いました。
まだ3年目の若い方ですが゛ご本人曰く庭の裏山の草木花には、これまではさぼど心に留まってはいなかったそうです。稽古に花をお持ちになるようになって、どんどん眼が開かれておられる…ご様子です。
(林田)












2023/1/1
H.uriさん自庭
受け継がれゆく庭


今回は、土曜クラス・H.さんにお話を伺いました。

お稽古に伺う時、私は毎回生家の庭から花を持参しています。
この家は、昭和14年築の木造平屋建、金属加工業を営む祖父が工場内の自宅として建て 、
仕事の接客、従業員の寄宿場所、冠婚葬祭等の集う場として使われました、当時の大家族主義を思わせる造りです。
大工さんは、東京府本所区(現在の墨田区)の棟梁(後に東京大空襲で死去)、木材は栃木の熊野神社の雷によって倒木した杉をいただき、
建物の殆どがこの材を使い建築されています。
正門わきにある邸内社には、熊野様を祀っています。そんなことから、家族はこの家を残していきたいと思っていました。

時代は変わり、当時のように多くの人に使われることは無くなって長年月が経ちました。
小人数の家族だけで住むには住みづらく、地域に開いて行くことを決め、
平成
244月の「お花見会」を皮切りに、今はカフェとスタジオを営んでいます。
そんなに、広大な庭ではありませんが、当初からの大きな松、槇、榧、桧葉、など常緑の木々
また代を替えてそれぞれの好みで植えていった椿、梅、桜、楓、山茶花、紫陽花などが
代わる代わる庭の季節の主役になります。
何気に慣れ親しんだ庭の花、林田先生のご指導で花器に入ると、一輪でも輝くのは驚くと共に、見る自分が問われていることを感じています
。」


お稽古 長く通っていただいております。
当初から、Hさんがお持ちになる草木は、毎回 葉は清められたかのように美しいものでした。
昨年末の稽古場で、12年目にして初めてお庭のお話を伺い、ずっと私が感じていた清浄な空気は何であったのか―わかりました。
その背景にあったのは、ご神木で建てられたお邸、そしてお庭、数寄の眼で育まれてきた美しい木々であったこと―一瞬にして胸に落ちました。

お社に護られ「受け継がれていく日本のくらしの景色」が3枚の写真の中にありました」(林田)


 










2020 庭の筍  (写真 H.yurieさん)
   
お庭の筍の写真、届きました。以前、お稽古に珍しい<笹の花>をお持ちになった方です。

 林田
 筍には思い出されるくらしの記憶がたくさんあります。
写真を頂いて昔の思い出が呼び覚まされました。

・春先、「そろそろかな…」と地面を踏み歩いて、靴裏にツン!とした感触があったら、ここ掘れワンワン!!のサイン。筍の居場所です
・頭が出るか出ないかくらいの時に鍬で掘り起こし、湯がいてワサビ醤油で食べる<筍の刺身>、美味です。焼き筍も乙なものです。
・筍を見つけて3日後、「えっ、こんなに伸びたの?」と目が点。その成長ぶりには驚きました。1日に~1mということもあると聞きます。
・大地を割り猛猛しく現れる筍。外皮は黒々と艶があり、伸びてきた竹の子を撫でると、その手触りはお馬さんの毛並みのようです。
・知らぬ間にお隣の敷地に竹の子が這って出てしまい大慌て! それからというもの春先は隣近所の庭先を気をつけるようになりました。
・皮はパラッと自然に剥がれ落ちていき、清々しい青竹、一人前の若武者に短期間で育ちます。
・毎年、暮れにはその年成長した青竹を1本切り、
「床の間」に青竹を生かした床飾りをして、新年を祝いました。











2020/4/10
S.fumikoさん自庭
受け継がれゆく庭
(写真 S.fumikoさん)

上: 稚児百合     一人静の下にひっそり咲いていたそうです。秋にはかわいい実をつけます。

↑ 上: 甘野老 アマドコロ
「海中の生物 チンアナゴのよう—」と撮影のご本人。共感!!!

埼玉にお住いのデザイナーのS.fumikoさんから。
毎回清らかで繊細な容姿の草木花をお持ちになります。
お父様から受け継がれたお庭と、以前伺いました。
お庭へのエネルギーの注ぎ方が尋常でなく、その方の愛情と慈しみに花たちが応えていることを、写真が語っています。(林田)

   烏野豌豆  立浪草
白山吹
 白山吹は四弁で花も清楚です。
花後に黒い実が成ります。
秋になると、黄葉の照葉に、黒い実が映えます。
写真には、昨年の実と今年の花が混在しています。










2020/4/7
H.sayakaさん自庭
受け継がれゆく庭

お庭を歩いたかのような気分になる写真が届きました。都内のHiさんからです。以前、聞いたお話では、おばあさまが育まれたお庭と伺いました。
<おばあ様から孫へ、お母さまから娘へ>、受け継がれていく美しいお庭の景色は、暮らしの小さな日本遺産と思います。(林田)


一人静

春蘭

白花紫蘭


なんとも勇壮。武蔵鐙たち。↑↓
 
仙翁


 
丁子草
 
錨草












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「古寺の庭」


写真はすべて受講生撮影です


自然からの便り



2023/7/11

京都 西芳寺| 「苔寺」の涼


いざなわれる景色「何処へ…」
 


 
 
夏の京都のお便り、届きました。


写真・文
 H.hiroshiさん
先週末、関西出張ついでに京都に滞在しました。
祇園祭を控えて各所の展示やお囃子も聞こえ
街の雰囲気もどこかそわそわとしているような印象を受けました。
そんな中、40年近く前に父に連れられて以来の西芳寺に参拝してまいりました。

滞在先でたまたま放映していたNHK京都「京都の苔」の番組では
祇園祭の直前が一年で一番苔が美しい季節だという事でした。
実際に訪れてみると当日は大雨の中でミストサウナのような状態でしたが
濡れた緑は鮮やかで美しく、34℃の気温とは思えない涼感にあふれた感じに見える気がします。
束の間の寄り道旅は、当時の自分と対話するような感覚でもありました。
せめて写真で「西芳寺の涼」をお届けできましたら―












2020/12/20
京都、天龍寺 |
散り紅葉
(写真 E.makoto さん)

綾錦を纏った、終の華やぎ。

11月
ご夫婦でお稽古に見えておられる受講生の方からの写真です。苔庭が真紅の散り紅葉に染まる。
最期の一瞬まで輝く美。濃厚な庭の景色に<京の都>の凄みを感じます。 (林田)









(C)2012 林田英子 なげいれ花十二ヶ月 教室
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